【公務員】は、なりたい職業ランキングでつねに上位を獲得している人気の職業です。
しかし、「公務員 土木職」をネットで調べてみると、「きつい」、「辞めたい」、「つまらない」というネガティブワードのオンパレード…
また、土木・建設系を目指し就活をしていると、公務員土木にするか悩む人が多いようです。
こんなお悩みを解決または参考になる記事となっています。
この記事を書いた人
- 元公務員ブロガー💻
- 経歴:某県庁の地方公務員(土木職)7年間はたらいた経験をもつ(計画・設計・施工管理・維持管理)
- 国家資格:1級土木施工管理技士の資格持ち!(そのほか玉掛や危険物取扱者乙4なども)
- 現在:ブログ公務員のあれこれや、仕事をメインにしたさまざまな情報を発信中!
公務員土木職がつまらない・きついと言われる理由はこれだ!
公務員土木職がつまらない・きついと言われる理由はこちらです。
- 技術職(土木)として入ったのにほとんどが書類仕事
- 行政よりも異動場所が限られる(先がみえてしまう)
- 設計や工事もほぼマニュアル通り。個性は必要なし
- 災害が起これば激務
それではひとつずつ解説していきます。
➀技術職(土木)として入ったのにほとんどが書類仕事
公務員土木職がつまらないと感じてしまうのは、仕事内容のギャップが原因と考えられます。
公務員土木職の仕事は、土木系の工事や委託を発注することをメインとしていますが、そのほとんどが土木とは関係ない書類仕事です。
工事の予算を取るための資料、工事の書類の確認や調整、他部局からの調査資料、上司に説明するための内部資料…
目がくらむような大量の書類を目の前にして、 あれ?私土木職だよね?と何度も意識が飛びそうになりました。
公務員土木職は、土木の専門知識を求められているわけではなく(少し語弊はあるけど)、仕事がまわるようにひたすら調整、書類づくりがほとんどです。
土木を専攻し、土木の知識を活かしたい!と思う人ほど、理想と現実のギャップに「つまらない」と感じてしまうのかもしれません。
②行政よりも異動場所が限られる(先がみえてしまう)
自治体によって異なりますが、公務員はだいたい3年~4年のサイクルで異動があります。
異動することは、風通しの良い職場づくりには良い傾向とされています。
しかし、公務員でも技術職となると話が少し変わってきます。
土木を含む技術職(建築・化学・電気・機械など)と呼ばれる職種の方は、行政に比べると異動先がかなり少ないです。
ですので、嫌いな人ともまた一緒になる確率が、行政に比べるとかなり高いのです。
そのことが原因で公務員を辞めた人を何人も知っています。
さらに技術職として働いていると、だいたい自分が次どこに行って、こんなことしてるんだろうなあと自分の将来が見えてきてしまいます。
また、えらくなっても大変そうに働く課長や部長を見てしまい、絶望してしまうのです。
自分の将来がある程度イメージできてしまうことに「つまらない」という感情が生まれてしまうのです。
③設計や工事もほぼマニュアル通り。個性は必要なし
公務員土木職の仕事に個性はいりません。
設計や工事もほぼマニュアル通りにやるだけです。個性を出したような内容はほぼすべて却下です。
例えば、工事現場で新開発のブロックを使いたいとしますよね?
そうすれば、従来のブロックを使うより10倍以上の労力を使います。
それは公務員が新しいことに消極的だからです。
できないことはありませんが、そのブロックを使う理由や上司への説明資料、根回しなど、普段の仕事も忙しいのに、さらに大量の説明資料を求められます。
説明してもだめな場合も多々あります。
この消極的な姿勢は、組織として根強くなかなか個人で打破するのはむずかしいと思います。
自分にしかできない仕事がしたい!と思う方には公務員はおすすめしません。
④災害が起これば激務
台風や大雨の影響で、河川の護岸がこわれたり、道路が崩れてしまったりしたりすると、災害工事を発注することになります。
災害が起こったらめちゃくちゃ忙しいです。
なぜなら、普段の工事+災害工事をやらなければならないためですね。 ふだんの仕事の2倍~5倍くらい大変です。
超~激務です。
特に災害の設計書は、期限がとても短いため、確実に残業をすることになります。
体力と気力が必要で、相当きつい作業になります。
まあポジティブに考えれば、いつもより直接的に県民のためにがんばる!と思えるので、やりがいという面では普段の仕事より良いかもしれませんね。(笑)
【関連記事】
土木公務員はきつい!土木職の仕事内容や残業のリアルを元公務員が解説
公務員土木職のこんなところが嫌だった!つまらない・きついと感じたこと
実際に私が公務員土木職として7年間勤務したときに、つまらない、きついと感じたことはこちらです。
- サービス残業多め
- 労働のわりに給料安い
- クレーム多い
- やらない人の尻拭い的な仕事をするのに、給料もボーナスも一緒
- 年休使い切れないことのが多い(実際の消化は年5~15日程度)
- 災害起こると激務
特にサービス残業は不当労働ですからね。
こんなことは日常茶飯事です。 ブラック企業と一緒じゃんこれ…。
残業代がちゃんと出ていたら気持ちはちがっていたのかな? 知らんけど。(笑)
サービス残業や労働に対して給料が安いことについては、
「県(市)民のため」という言葉などでやりがい搾取をされています。
さらに私は、仕事をやらない人が大っ嫌いだったということです。 会社という組織に勤めて初めて分かりました。
なーんにもしない人が自分より給料もらっている…
このような気持ちに実は1年目から気づいていましたが、転職する勇気もなく、長く勤めれば気持ちも変わるだろうと信じていましたが、全く変わりませんでした。(笑)
公務員土木職はつまらないと言われがちだが、良いところ(楽しい)こともある
逆に、公務員土木職の良いところも挙げておきます。(悪口言い過ぎたので(笑))
- 安定して給料が出る
- 工事が完成したときの達成感
- 現場を持つ以外にも、予算や企画などのお仕事もある
現在、フリーランスとして働いているため、安定している給料がどれだけ生活の足しになっていたか…
給料制のありがたみを感じているところです。
さらに、工事をもつとたくさんの民間企業の方々と一緒に働くことができたことは、公務員土木ならではの強みです。
とくに民間の皆さんは非常にやる気がある方が多く、質問するととてもていねいに対応してくださいました。
技術的なお話や知らない知識を聞けるのはありがたかったし楽しかったです。
うちの会社に来ないかと気さくに誘ってくれる社長さんなんかもいて…
社交辞令だとしてもうれしいもんです。
そんなみなさんと一緒に働き、工事が完成したときの達成感は何にも代えがたいすばらしい経験でした。
また、公務員土木職のお仕事は現場を持つ以外にも予算管理や企画立案する部署などがあります。
土木以外の行政的なお仕事に携わることができたのも、公務員土木職として働けて良かったと思うところですね。
公務員土木職がつまらない・きついと感じる?向いている人と向いていない人の特徴
公務員土木職が向いている人と向いていない人の特徴はこちらです。
向いている人
- 前例踏襲や年功序列を受け入れられる人
- 地元に愛着がある人
- 仕事を生活のためと割り切れる
私向いているかも!と思った人は、ぜひ公務員試験頑張ってください。
公務員になる流れは以下の記事にまとまっていますので、興味のある方はぜひ。
公務員試験の準備まとめ!勉強や公務員講座・予備校はいつから?
向いていない人
- 仕事にやりがいや給料を求める人
- 仕事に個性を出したい人
- 職人気質な人
向いていないって人は、民間は面接メインのところが多いと思いますので対策をがんばりましょう!
以下の記事は、わたしが公務員試験を受けた時の面接の話ですが、民間でも参考になりますのでぜひご覧ください。
【公務員土木】面接で受かる人の特徴5つ!合格者による面接突破方法
自分のことって意外と知らない(体験談)ので、自分にはどっちが合っているか考える時間をつくってみましょう。
まあ公務員がつまらんくても、結局めんどくさがって行動(転職サイトの登録など)しない人がほとんどです。
だけど登録しなければ、あなたに合う仕事の情報を得ることはできません。
ずーーっとつまらん公務員でいるか、新しい世界に踏み込むかはあなた次第。
重い腰(指)をグッと持ち上げて、充実した未来のためにぜひ行動してみてくださいね 😉
とりあえず登録しておくのが吉!
迷ったら、転職者の8割が登録するというリクナビNEXTに登録しておきましょう。
公務員土木がつまらない・きつい!まとめ
つまらない・きつい理由
- 技術職(土木)として入ったのにほとんどが書類仕事
- 行政よりも異動場所が限られる(先がみえてしまう)
- 設計や工事もほぼマニュアル通り。個性は必要なし
- 災害が起これば激務
つまらない・きついと感じたこと
- サービス残業多め
- 労働のわりに給料安い
- クレーム多い
- やらない人の尻拭い的な仕事をするのに、給料もボーナスも一緒
- 年休使い切れないことのが多い(実際の消化は年5~15日程度)
- 災害起こると激務できつい
公務員土木のよいところ
- 安定して給料が出る
- 工事が完成したときの達成感(たくさんの受注者と楽しく仕事ができた)
- 現場を持つ以外にも、予算や企画などのお仕事もある
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以上です。
ありがとうございました。